結婚は当人の結婚したくなった時期が適齢期だといわれています。ただ、出産して子供を持つことを考えるのであれば精神的、肉体的な面からやはり20代が適齢期として適当だろうという意見が多そうです。他方で、結婚に適齢期があるわけでないとの考え方については結婚後の二人のライフスタイルに対する意識が多様化したからだというわけです。高度経済成長期を終えて経済のグローバル化が始まり、多くの職場に非正規型雇用が導入され始めた頃から結婚する経済的余裕のない若者が徐々に増えてきたことは確かでしょう。また一方で、経済的に余裕があったら趣味や自分のやりたいことに費やしたいと考える風潮が広まり、未婚のまま40代に近づいてしまう男女が増えてしまったことも確かでしょう。2,30代は自由に交際のできる時期で、婚活する積りなら異性の友人、知人が周囲に数多くいたわけですから、慌てて婚活を始めたくなる意識があまり生じなかったということでしょう。
こうした意識のまま40代に入り、周囲に子供を抱えて楽しく暮らす家庭を見聞きするようになり、ハッと我に返る男女が出てくるようです。もちろん、そこから婚活を始めて結婚相談所や合コンで良い相手に巡り合う人もいますが、2,30代とは異なり、たやすいことでないわけです。40代を迎えていれば男女ともに一応落ち着いて自分の将来のことや両親の生活状況などに気を回す機会が増えています。この年代になると両親や親族が病で入院したり、亡くなることを体験するようになり、今後、一人で生きてゆく生活にぼんやりした不安感を抱く機会が増えてくるようです。心理的にはこのような不安感を持ちながらも婚活から結婚に至る道程で相手に対する願望が高いだけだとゴールインしたくても空回りになりがちでしょう。